六稜NEWS-030622

     
    OB戦作戦会議

    六稜ラガークラブ
    創部80周年記念祭

    reporter:蜷川善夫(85期)
    平成15年6月22日(日)、梅雨の合間を縫って、六稜ラガークラブ(=北野高等学校ラグビー部)創部80周年記念祭が、母校北野高校において盛大に行われました。

    北野高校ラグビー部は、大正12年春、伊藤次郎氏(39期)ら楕円球に魅せられて馳せ参じた人々により創設されました。以来、80年、学校関係者をはじめ各方面のご支援、先輩諸氏のたゆまぬ努力により、幾多の困難を乗り越え、ラグビー界にもいささかの貢献をなしつつ、この佳節を迎えることができました。記念祭報告にあたり、改めて深く感謝申し上げる次第です。

    記念祭は、午前中、時おり小雨がパラついたものの、何とか持ち直し、ラグビースクール(RS)の豆ラガーの親善試合や洛北高校との定期戦、古豪の招待校混成チームによるOB戦、引き続く式典、橋本聖子参議院議員の講演、懇親会と多彩なメニューで実施されました。

    朝9時半から、RSのチビッ子にグランドを開放して行われた親善試合では、豊中、吹田、東淀川、茨木、箕面の各RSの子ども達が、年齢別に組まれた試合で、日頃の練習成果を大いに発揮しました。グランド狭しと駆け回る我が子を頼もしそうに追いかける父兄の目に熱いものが感じられました。この中から、将来、六稜ラガーの一翼を担う名選手が生まれて欲しいものです。

     
    北野vs洛北定期戦

    続いて行われた、対洛北高校との定期戦。通算では勝ち越していますが、このところ分が悪く、この日も健闘空しく14−17で惜敗しました。現役諸君には、今後の夏合宿等を通じ、フィットネスをさらに高め、秋の全国大会へ向けて、捲土重来を期待したいと思います。なお、試合に先だって行われた開会式では、洛北高校から創部80周年を祝し、立派な盾が寄贈されています。

    午後からのOB戦では、古くから切磋琢磨してきた間柄である、天王寺、四条畷、大手前、八尾、神戸の各高校をご招待し、40才以上とそれ以下に分けてOB戦が行われました。北野は、新調された紺のスタンドカラーのジャージに袖を通して意気軒昂、双方とも年を忘れたプレー振りに、観客からも大きな声援がとんでいました。

     
    記念式典客席

    多目的ホールで行われた記念式典は、下平嘉昭六稜ラガークラブ会長(61期)の謝辞、挨拶に始まり、これまで六稜ラガー隆盛の礎を築かれた173名の物故者に黙祷をささげたあと、北野高校中垣校長、大阪府ラグビー協会藤井会長、大阪高体連ラグビー専門部安松部長の各氏からご祝辞、ご挨拶を頂きました。引き続き、80周年に際して、クラブから新たに、劉氏(55期)、青山氏(59期)、比山氏(63期)、太田氏(顧問)の4名の方々に功労者表彰が行われ、また、現役に対しては、ディフェンスの強化を期して、タックルバッグ、タックルスーツが贈られました。

     
    橋本氏講演

    続いての記念講演では、冬季オリンピックアイススケート銅メダリストの橋本聖子参議院議員を講師にお招きし、「アスリート、参議院議員そして母として」と題した講演を頂戴しました。氏は、その生立ちからオリンピックへの挑戦へ向けた困苦を背景に、現職の参議院議員そして母としての立場から熱っぽく教育改革を語られ、250席用意した座席ほぼ一杯の聴衆は、熱心に聞き入っていました。

    午後4時から食堂で行われた懇親会では、本当に久し振りに顔を合わせた会員も多く、祝杯を重ねながら、老若入り混じって、卒業以来この方の尽きせぬ話題に一頻り花を咲かせました。また、ジャズバンドThe Shiny Backs(関学軽音OBご協力)の生演奏や“六稜”の名前入りの銘酒に酔いしれるなか、招待した古豪の各チームから次々と盛んなエールが贈られるなど、時間がたつほどに会場は一体となり、熱気に溢れ返りました。懇親会は、いつ果てるとも知らぬ盛況の中で、名残を惜しみつつ、校歌を斉唱、今日、ここに集った仲間が友好とラグビーの発展という大義のもと、次の再会とお互いの健勝を固く誓い合ってお開きとなりました。

     
    懇親会風景

    80周年記念祭は、ほぼ1年間、周到な準備を重ねて取組んだ結果、RSの父兄を含めると700名をはるかに超える参加者が集う賑やかなお祭りとなり、大成功であったと自賛しております。しかし、諸手をあげて喜ぶには何か寂しい。伝統とは新たな挑戦の積み重ねの中で創り上げられるものだとすると、やはり、そこには現役諸君の活躍が欠かせません。昭和62年、我が六稜ラガーが花園ラグビー場から全国に北野旋風を巻き起こしたような活躍を全ての北野関係者が待ち望んでいることでしょう。全ての北野健児に大いに期待したいと思います。

    終わりに、80周年記念祭は学校側の全面的な協力がなければなし得ませんでした。特に、顧問の川本先生には、大変なご苦労をおかけしました。擱筆にあたり、厚くお礼を申しあげます。


    Last Update: Jul.24,2003