reporter:黒木敏郎(91期)
●シンポジウム
稜声会の美しく、時に迫力のあるコーラスの後、北野OBである精鋭4名(高橋、大江、中井、橋本の各氏)のパネリストをお迎えして、若手常任理事でもある徳岡コーディネーターの進行により、正に白熱の約2時間のシンポジウムとなり、聴衆参加の約80名のOBも、テーマである同窓会館の運営を超えて数々のヒントを得られたものと思われます。
まずは各氏の現在の活躍状況、コーディネーターの「いずれの各氏も情報発信の役割を果たされている」との発言のとおり、鎌田先生は教師として、大江氏は建築家等として、中井氏は博物館の運営から、橋本女史はラジオを通じて、それぞれ何をどう伝えるか、的確なコメントが続きました。
特に、大江氏から「同窓会に限らず、人々の時間軸の短縮(例えば、いつまでも同じマンションに住まない等)により、コミュニティが成り立ちにくくなっている。したがって『パーティ的な』(=橋本氏が指摘したが)目的の明確な集まりを求めている」旨、一方で「関西は企業取引も閉鎖的ではないか。より開放的にならなければ発展しない」旨の…国のIT戦略チームの委員らしい鋭い指摘まで飛び出した。
また、中井氏からは「私は人と違う人生を歩んできたと思うが、このような質の違う人間を同窓会にも…」との暗示もあった。橋本氏は「ラジオのキャスターは、街中で会うとリスナーから本当に親近感を持って接されていると感じる。その点はテレビと大きく違う」と指摘。大江氏は「オンとオフ…現在はオフが求められている」、鎌田氏は「子供たちはオフに偏る方向ではないか…」など、同窓会に限らず人の接点のテーマの行方として、大江氏の「情報はITで。だが、やはり実際に会うことが大事」との発言に異論はなかろうと思われた。
まだまだ話を聞き足りない聴衆であったが、白熱の意見交換により、質疑応答の時間もなく、大江氏が東京へトンボ帰りする時間の限界が来たため、シンポジウムを終えた。
※パネリストのみなさん、お忙しい中(橋本氏は、雨で野球が中止となれば急遽出番となっていた由…)、本当に有り難うございました。また、徳岡コーディネーターは、企画から進行まで、これまた本当にお疲れさまでした。おかげで大変有意義なシンポジウムでありました。