コソボの高校生、北野を訪問
reporter:辰巳孝太郎(107期)
14:00 水泳大会見学。彼らが通う高校の全校生徒の数は500人程。1000人を超える生徒が競う水泳大会の規模にはびっくりしていました。実は彼らも水着を持参していましたが、北野高生の迫力に負けて結局泳げずじまい。
14:30 食堂で軽食。とにかく肉が好きな彼らにはカツ丼が一番人気。でもお米は苦手なので、いつもお米の代わりにパンを片手におかずを食べます。この時もやはりパンがないと食が進まないようで、カツ丼のご飯はちょっと残していました。食事中に北野の女子に話しかけられて、コソボの男子は鼻の下を伸ばしていました(笑)。お互いたどたどしい英語を使って意思疎通していました。
15:00 水泳大会閉会式 記録更新者の表彰式と校長先生の閉会の言葉の後、コソボの高校生8人の紹介が行なわれました。一人ずつ日本語で自己紹介をしました。とは言っても、こんにちはと名前の最後にですを付けただけでしたが。北野生が時間通りにグランドに集まって、キチンと整列しているのを見て驚いていました。彼らの国では(他の多くの国でもそうでしょうが)これだけ多くの人がすぐにまとまるというのは難しいのでしょう。
16:00 北野生との交流会。この交流会は旧館で行なわれました。北野生からは30人程が参加してくれ、椅子を円状に並べてコソボ・北野生ばらばらにすわりかなり打ち解けた雰囲気で交流は進みました。それでは彼らの間で交わされた質問のいくつかを紹介します。
北野生「日本の印象はどうですか?」
コソボ「どこに行っても歓迎がすごい。それと街にゴミがなくて清潔。でも日本は蒸し暑い。」
北野生「Do you believe in God?」
コソボ「Yes. Of course.」
ここで北野生からちょっとディープな質問が。
北野生「Have you ever thought why God permits this war?」
コソボ「いいことと悪いことがないとつまらない世界になってしまうからだと思う。」
北野生「もう一つの民族(アルバニア人)とは話しますか?」
コソボ「紛争が始まってからはもう話すことはできません。」
北野生「ユーゴでの問題がどうしたら解決できるかと考えますか?」
コソボ「自分は小さい人間で、その様な事を考えても仕方がない。それは政治家が考える事。紛争を解決する手段は他にあったかも知れないけれど、もう始まってしまったので仕方がないと思う。」
北野生「来日する前から大阪は知っていましたか?」
コソボ「地図の上でだけ知っていました。あとオリンピックのことで聞いてはいました。」
(※補足・ユーゴスラビアで一番有名な都市は名古屋だそうです。もちろんそれはストイコヴィッチが名古屋グランパスにいたため。)
他にもいろいろな質問が飛び交い、異性の好みのタイプを聞きあうなど打ち解けた交流会となりました。最後には北野生から「六稜魂」と書かれた日本手拭いと襟元につける校章が贈呈されました。交流会が終わった後もお互いの住所の交換などをしていました。
尺八で「エーデルワイス」を演奏する中田義彦先生(英語科) |