カトリックの行事をすることが洗脳教育になったわけですが、それは元からある土俗宗教のお祭りと見事に一体化してしまいます。メキシコ臭の強いカトリック行事が今も数多く残っています。
例えば、イースターの頃になると…「聖週間」なんですが…アメリカ・インディアンのような羽根を身に付けて踊ったり、というようなことがあります。ちょうど同じ季節のアステガ時代の神様の行事と一体化してしまっているのです。ハロウィーンでも同様に、カボチャではなくてドクロを飾ってお祭りしたりするのです。
有名なものには「黒いマリア」があります。辺鄙な田舎で先住民の多いところでは、村人たちは自分たちを敬虔なカトリック信者だと信じて、日曜毎にミサをしていたりしますが…しかし、その教会にあるキリストやマリアの像は、肌の色が茶色だったり黒かったりしますし、民族衣裳をまとっていたりするのです(笑)。それで、羊ではなくて鶏をいけにえに殺したりする行事もあります。彼等はそれをカトリックだと思って信仰していたりするんですね。外国人がそのような風景を写真に撮ったりして「魂が抜かれる」と言って殺されたりすることが、今でもあるんですよ。
ご存じのようにラテン民族はお祭り好きです。もちろん、メキシコでもクリスマスを祝いますが、12月に入ると途端に街中が騒々しくなるのです。クリスマスは…実際、10日前からポサーダという行事が一緒になって街中が盛り上がります。
これは…マリアは馬小屋でキリストを生むわけですが、その前に旦那のヨゼフと一緒に10日間ほど、生む場所を探して回ったという故事になぞらえて、その10日間を祝う行事なんですね。いろんな家でこの行事が取り行なわれます。そして行事は1月の中頃まで延々と続くのです。