【和男】北野時代に私を育てたのは、1年生の時にふざけあったり語り明かした友人と、3年間柔道部で組み合った仲間です。校歌には「社会に役立ち、活躍すべき…」という内容が歌われていますが、これは誤った価値観を導きやすいと思います。
万人が社会の桧舞台で活躍しているわけではないのです。立身出世した人だけが幅を利かせている同窓会じゃ面白くないでしょ。先輩の中にはそうでない生き方をした人もたくさんいるはずです。そこにもっと光を当てたらまだまだ面白くなると思います。
私が40年ぶりに同窓会に出席できたのも友人のおかげです。彼らがみんなに繋げてくれたのです。それが無かったら現れなかったと思います。不義理ばっかりで申し訳ない…そういう思いが先に出て、顔を出しにくい雰囲気だったから。同じように、みんなに会いたくても会いづらい人がいます。そういう雰囲気を払拭しなければいけません。私も「このままではいけない」と思って先日、思い切って顔を出したのです。
銀行の頭取、大企業の社長、政務次官、国家公務員、医者、弁護士などに囲まれて、変わり種として注目を浴びたので好きなことをたくさん話してきました。結局、私が来るというのでわざわざ2次会に来た人が2人いました。同じ柔道部で組み合った仲間です。やはり40年ぶりの邂逅でした。
北野の同窓会は、大学の同窓会とは違って層に厚みがあってバリエーションに富んでいます。ですから多様性を受け入れることが大切ではないかと思います。