中井正明【なかい・まさあき】 |
河渕清子【かわぶち・きよこ】 |
第0回●執筆者紹介
64期コンビでお届けしまっさ
中井正明
(64期・なにわことばのつどい代表世話人)
- 話は四年も昔に溯りますが「大坂辯(方言)も死語・衰退語が増えたねぇ」の会話が発端。『あらかると』(季刊の府情報誌)出版局長二木賢治氏から「一寸書 いてんか」の依頼で1997年春号からの執筆です。制約や指定は全く無しで、現在十六話に到った次第。
六稜WEBの方から「そのままの転載で可」のOKが出ましたので、お暇潰しみたいな運びとなりました。折角ですので何分ともよろしく、ご笑覧・ご批評をお たのもうします。
中井正明さんのこと
河渕清子(旧姓:河野)
(64期・六稜WEB運営委員)
- 中井正明さんとの出会いは、昭和23年4月、大手前女学生だった私が北野高校へ移って初めての中3生の時だった。「タマネギ」のニックネ-ムを持つ彼は 「イガグリあたまのいたずら坊主」という印象だった。その口達者ぶりも見事で、新入りのおしとやかな(?)女生徒たちに、軽妙な憎まれ口をたたいたりニッ クネ-ムを付けては喜んでいた当時の事が今懐かしく思い出される。現在、浪速っ子の中井さんが「なにわことば」に嵌っているのも、彼の「ことば」に対する感性が既に北野時代から人一倍鋭かったからではないだろうか…。 「なにわことばのつどい」は、代表世話人である彼を中心に「きれいな大阪弁を大切に後世に残したい」と願う方々で結成された会である。
大坂弁は語彙が豊富で、しかも省略が多く曖昧なだけに便利?な言葉なのだが、一方、甘口と辛口の言葉をまじえて曖昧に表現しているところに、「なにわこと ば」の奥ゆかしさがにじみ出ているようにも思う。
「船場ことば」が根源である「なにわことば」だから、そのはんなりと柔らか味のある情緒こそ「大坂の味」だし、何時までも失われたくないものである。
Last Update: Sep.23,2001