記録映画「プッチーニに挑む 岡村喬生のオペラ人生」の大阪公演について

岡村喬生という世界的なオペラ歌手がおられます。早稲田大学出身の 異色のバリトン歌手です。今年81歳になる現役の歌手です。 先生は昔イタリア留学中にオペラ「蝶々さん」の僧侶の役を演じた ことがありますが、「南無妙法蓮華経」と下から上に書いた鳥居を持ち、 ちょん髷を付け、スカートを穿かされ、意味不明の歌詞を歌うという 経験をしました。 これはプッチーニの日本文化に対する無理解から来たことですが、以来、 なんとか「蝶々さん」の間違いを正し、日本文化の理解を深めようと、 努力をしてこられました。日本では修正版での公演をされたことも ありますが外国ではなかったのですが、昨年、本場イタリアの プッチーニフェスティバル(8月)で、先生の演出による公演が行われる こととなり、オーディションで選ばれた11人の日本人歌手たちと 現地に乗り込みました。ところが土壇場で、プッチーニのお孫さんが 出てきて、修正を認めないということになり、残念ながら、原曲での 公演になりました。しかし先生の演出が認められ、プッチーニ賞を もらわれ来年の再演が決まりました。そのいきさつは、昨年11月と 12月2度にわたり、NHKのBSで放送されましたのでご覧になった方も おられるでしょう。その記録映画を作った同じ飯塚監督が並行して 岡村先生の伝記映画「プッチーニに挑む 岡村喬生のオペラ人生」を 作り、今年5月に東京の東劇で上映されました。 現役で活動している人の伝記映画が作られること事態、異例の事だと 思いますが、2週間の上映でしたが、大きな反響を呼びました。 私は2年前から岡村先生の教室で歌の勉強をしていますが、先生が イタリアでの公演を行うに当たり、資金的に困っておられたので、 少しでも援助できたらと思い、昨年の4月東京六稜倶楽部で講演を いただき、皆さんから寄付を集めました。この時の様子が、この記録 映画にかなりの時間を割いて収録されています。私が先生の教室で 歌っているところも収録されており、日本側出演者の最後に名前まで 出されました。東京六稜倶楽部の名も「撮影協力団体」として出ています。 この映画が、このたび大阪でも公開されることになり、12月2日(日) 大阪市中央公会堂で、13時開演で開かれます。映画上映の後、 岡村先生が「世界を巡る名歌の旅」と題して1時間ほど歌われます。 料金は前売り3000円(当日3500円)ですが、北野関係者に 限り1割引きで買うことができます。 切符とチラシは同窓会事務局にありますので、欲しい方はお申し込み ください。私に直接申し込まれても、お送りします。この映画はオペラに 関心のある人はもとより、関心のない人でも十分に楽しめるものだと 思います。ぜひご覧になることをお奨めします。なお、関東地区でも 見逃した方のために、川崎で12月14日(金)に同じ形式で行われますが、 詳細は決まり次第お知らせします。   松本邦宏(70期、東京六稜会副会長、東京六稜倶楽部責任者)
Last Update : 2012年9月20日