六稜ト-クリレ-第104回 「知らないようでみんな知ってる不思議な言語『役割語』」

reporter:河渕清子(64期)
「役割語」?面白そうなお話が聞けそうな予感がして、この日のTRを聴講しに行った。
予感的中で、お話の内容はとても面白かった。
二時間があっと云う間に終わり、もっと続けて聞きたかった。
私の興味を一番惹いたのは、昔読み耽った明治・大正の名作小説、そして手塚治の漫画、あんパンマンに至るまで、登場人物の会話を言語学的立場~「役割語」の観点から分析して説明されたことだった。
「男ことば・女ことば」「江戸語・上方語」「老人語」「若者語」「お嬢様語」「書生語」「女学生語」
「侍語」etc.それに「方言・田舎ことば」も入れるとその分類は数え切れないほどありそうで、「役割語」についてのお話は多種多様に亘った。
役に成りきった?金水氏の台詞の読み方はイント-ネ-ションが相まってとても面白かった。
金水氏は、音楽的・演劇的な特性を多分にお持ちなのだろう。
現在では、広辞苑第六版には「若者語」まで収録されている。
助詞の間違った使われ方、敬語の間違った使われ方、訛り語の固定化など、日本人なのに「正しい日本語の使い方」が満足に出来ていない世の中だ。
日本語の乱れを杞憂している私は、「正しい日本語」を後世に伝えて行くにはどうしたらいいのだろう?と常に思い悩んでる1人である。
以上。

Last Update : 2013年2月7日